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漢南洞のおしゃれスポット、サムスン美術館。

先週、サムスン美術館リウムに行きました。その記録です。

 

美術館の概要

リウム美術館には、三星文化財団コレクションの作品が展示されています。三星文化財団は、財団名にある通り、サムスンによって1965年に設立され、韓国の古美術品を中心に収集・研究を始めました。戦後の韓国美術の流出を防ぐことがきっかけだったそうです。1980年半ばからは、古美術に加え、海外の現代アートもコレクションに加わり始めます。そんなわけで、サムスン美術館リウムでは、韓国の伝統美術はもちろん、韓国内外問わず、近現代美術のアートシーンも鑑賞できるのです。


Introduction to Leeum

サムソンって色んな意味で話題に上りますが、国を代表する企業が芸術文化を大切にする姿勢をきちんと見せている点は良いなと思います。

リウム美術館の施設は、常設展会場のmuseum1とmuseum2、企画展会場の児童教育文化センターから構成されています。

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かなーり広いです。

行き方と入場

ハンガンジン駅1番出口を出て、道なりに坂を登ります。そうすると程なく、下の写真にある「リウムこっち」みたいな案内が見え始めました。あとは出てくる案内に従うだけ。3分ほどで到着します。

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入場料は通常10,000w。ですが私は学生なので5000wでした!学生や24歳以下の場合(他にも該当する場合があるので各自確認を)、5000wに割引されるみたいです。

さらに1,000w支払えば、多言語対応の音声ガイドを借りられます。これ、めっちゃ便利です。日本の博物館美術館にある、一昔前の音声レコーダーのようなタイプのガイドじゃないんです。下の動画にあるように、当館の音声ガイドはスマホ型で、作品のそばにあるセンサーに反応すると作品の解説が自動で流れます。もちろん、その作品の前に行かなくても、画面を操作すれば館内のどこでも、気になる作品情報や画像を調べることができます。加えて、作品だけでなく、館内案内図なども確認できるので、とても便利です。


디지털 가이드 사용안내 영상 (Leeum Digital Guide)

反対に、展示室の作品の解説には、作品名や画家名、制作年など基本情報しか載っていなくて、キャプションも殆どありませんでした。なので、音声ガイドを借りる事を強くオススメします!

見学と感想

いよいよ見学スタート!順路は、韓国の古美術が展示されているmuseum1からです。museum1はなんと4階構造で、4階から下りながら作品を鑑賞していきます。museum1の展示空間では、暗い空間の中に照明を浴びた作品がポワッと浮き出ているタイプの見せ方がされていました。(撮影禁止なので写真ないです)

各フロアの中心となっている展示物は、

4階が高麗時代の青磁

3階が朝鮮時代の白磁

2階が山水画

1階が、仏像や仏塔などの仏教美術・青銅器など古代の遺物

でした。

leeum.samsungfoundation.org ↑古美術の収蔵作品を確認できます。

わたしは4階と3階が一番気に入りました。焼き物の、青と白がとっても綺麗。

続いてmuseum2です。3階まであり、韓国内外の作家による戦後以降の作品が展示されています。陽の光が入ってくる構造になっているmuseum2。訪れた日は快晴だったので、木漏れ日の中、作品を鑑賞できました。

わたしは現代アートに詳しくなく、深いところは全然理解できていないですが、見た目だけで判断するなら、バフハウスの系統を引き継ぐ作品や、50年代のミニマリズム系のような、シンプルで色彩の実験的な作品が好きです。なので、キャンバスに単色バーン!!的な絵が印象に残っています。

leeum.samsungfoundation.org

所要時間

展示されている作品を全部見たら、3−4時間ほどが過ぎていました。結構、時間が必要です。

ですが!!音声ガイドに、「40分コース」と「60分コース」の2つの短縮コースが用意されていたのです!museum1・2合わせて、選ばれた30作品前後が画面にリストアップされており(もちろん解説も含めて)、それに従えば、効率よく見学できると思われます。

このシステム、めっちゃいいですよね。このおかげで、ちょっとした空き時間にも手軽に美術鑑賞できちゃうんです。短時間で展覧会を見学する場合、「あー、こっちを見るべきかな、いやあの作品かな、、」といった迷いが生じがちですが、既にコースが設定されていることで、悔いや迷走のない鑑賞ができるのではないでしょうか。こういった面からも、サムスンの音声ガイド借用がおすすめです!

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芸術の秋にぴったりな時間をサムスン美術館リウムで過ごすことができ、充実したひと時でした。